鮨処いとう

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「鰹」、「桜」「旬」
新年特別企画<談話‐月間コアより>
すし屋で使う言葉
「マグロ」 第2話
「マグロ」 第1話
「シャリ」
呼び名の由来「お刺身」
呼び名の由来「かっぱ巻き」
呼び名の由来「鉄火巻き」
「すし」の漢字と江戸前
「マグロ」第1話

お鮨の代表的なネタと言えば「鮪」。この「マグロ」については、沢山のお話しが ありますの で、今回と、次回の2回に分けてお伝えしたいと思います。 「マグロ」の種類と呼び名マグロは捕れる海域や成長過程の時期によっていろいろな呼び名がございます。代表的 なものは「キハダマグロ」、「メバチマグロ」、「黒マグロ」です。

それぞれの名前の由来は、形や特徴を形容した呼び名からきているようです。例え ば、 ヒレが黄色い「キハダマグロ」は、黄色い肌と書き「黄肌マグロ」。英語では Yellow Finと言い ます。また、他のマグロと比べ目が大きくパッチリしているところ から名付けられた「メバチ マグロ」。英語ではBig Eyeと呼ばれています。

また、よく聞く「本マグロ」とは「黒マグロ」の事ですが、「マグロ」と名付けら れた由来は、江戸時代に漁師さんがはじめてその魚を見た時、水面にその黒光りした 背中を見て「真黒い魚だ!」と言ったところから「マックロ」が「マグロ」になった そうです。英語では「マグロ」の ことを「ツナ(Tuna)と呼びます。これはラテン語の語源によるもので、本来「突進」を意味するそうです。 「マグロ」はまっすぐ突進するように泳ぐ魚ですので、外国でも名は体を現しているようですね。

さかのぼること鎌倉時代の人々は、本マグロを「宍魚(しび)」と呼んでい ました。 「宍魚」 の「宍」は獣の肉を意味し、血の滴る野獣の肉に似ている魚という意味で 「宍魚」と名付けられたそうです。 夏場よく耳にする「メジマグロ」というものは黒マグロの子 供で、若いため油も少 なく、味も熟していない時期のマグロです。それはそれで美味しい のですが、捕獲さ れずにそのまま海にあと数年いれば、黒マグロとして大きな旨味が備るうえ、高く取り引きされるのに…。と、不思議でしょうがありません。アワビなどのように、小さいサイズのものは、捕獲しても海に帰さなければならないような、漁業協定などが できれ ばいいのにと、いつも思っているのですが…。

そして、「世界最高級」のマグロと評されるのは、晩秋に日本近海を北上し津軽海 峡で あがる「黒マグロ」です。同じ「黒マグロ」でも、南半球のインド洋近海で捕れ、 水あげされ た「黒マグロ」は「インドマグロ」や「ミナミマグロ」と呼ばれています。 また、ボストンやフロリダ などの北半球の米国東海岸などであがる「マグロ」は通称 「ジャンボ」と呼ばれ、なんと重 量は一尾約300kgから400kg(最近はかなり小ぶりになってきた)になるようです。

身魚と白身魚

マグロは回遊魚で七つの海を自由に泳いでいるかと 思いますが、実は、南北それぞ れの 海域のマグロは赤道をまたぐことはなく、北半球のマグロは北半球 を南半球のマグロは南半球だけをぐるぐると回遊しているのです。 マグロといえば赤身魚の代表的存在ですが 、 回遊魚は赤身の魚、反対にあまり動かず、長い距離を移動しない魚は白身になるようです。

人間も同じでスポーツマンの筋肉は比較的赤いと聞いた事がありますが、さて、あな たの筋肉は「赤」「白」 どちらでしょう…。 運動不足な方は、少しでも赤くなるよ う、回遊されてはいかがでしょう か? ただし、夜の回遊は程々に。

次回は「マグロ」についての第2話として、国内外市場での「鮪」についてなど、私の海外での経験を含めた 「マグロ」の話題をお伝えしたいと思います。

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