鮨処いとう

『かに』の話
明太子の名前の話
茄子・鯖二つの意味
鮑と熨斗袋
うなぎの話
まな板の話
包丁の話
助六の話
盛り塩の話
新子の話
「鰹」、「桜」「旬」
新年特別企画<談話‐月間コアより>
すし屋で使う言葉
「マグロ」 第2話
「マグロ」 第1話
「シャリ」
呼び名の由来「お刺身」
呼び名の由来「かっぱ巻き」
呼び名の由来「鉄火巻き」
「すし」の漢字と江戸前
「シャリ」

「ネタ」と「シャリ」のどちらが重要?
 様々な意見があると思いますが、重要度的には私はシャリが七、ネタが三だと思います。「ネタ」は例え少し鮮度がおちたとしても、板前の技術でカバーすることが可能ですが、「シャリ」はそうはいきません。同じ水加減、火加減で炊いても人によって出来上がりが異なります。単純な仕事程、難しいものです。「シャリ」は生き物です。誠心誠意心を込めてといだり、切ったりしなければ良い「シャリ」は出来ません。  因に、私共では新潟県北蒲原郡の農家から、こしひかりを仕入れておりますが、「シャリ」という言葉は漢字で「舎利」と書き、語源は仏教用語で、お釈迦様の骨を「舎利」と呼ぶことに由来し、その骨を細かくした状態が「お米」に似ていることもあって「シャリ」と呼ぶようになったそうです。

江戸前鮨と大阪鮓の「シャリ」の違い
「江戸前」― うす味で甘さひかえめ、さっぱり  
もともと、江戸前寿司のネタは小肌・穴子・鮪のヅケなど、塩や酢でしめたり、煮詰め(甘いタレ)をぬってお出しするネタが多いためバランスをとって「シャリ」の味をうすくしたようです。
「大阪鮓」― 濃くて甘い
芝居を見ながらや、歩きながらでも時間が経っても食べられるよう、日持ちをよくし、正油がなくても手軽に食べられるように、シャリ自体の味を濃く、甘くしたようです。

よい握りの硬さ
握りはシャリの中に空気を入れて握る。(シャリで空気を包み込むように握る。)例えば、うに、いくらなどの軍艦(ペリーが来航時、乗っていた軍艦が黒く、海苔を巻いた形状からもこの舟に似ていたため、「軍艦」と呼ばれるようになった。)用に握ったシャリは、人さし指にのせて、五秒後にくずれおちる位の硬さ。また、他の握りの場合、置いた時にネタの重さで何ミリか沈む位の硬さが好ましい。
カウンターなどでお召し上がりの際には、ぜひ一度チェックされてはいかがでしょうか。  
余談ですが、シャリ炊きと出前持ちが主な修行 時代(約二十五年前)、親方にこのように言われた 事を憶えています。 「オイ、いとう! 良いシャリと言うのは、女性の 乳房(下側)にそっくりだぞ。しっかり勉強しろ!?」  それからというもの、友達や知人など、皆様方 にご協力頂き、研究させて頂きました。何と 本当にさわった感覚やしっとり感、弾力性が良い シャリそのものでした。板前の皆さんもぜひ試して みて下さい。

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